年間総被ばく量ってなんですか?
年間総被ばく線量1ミリシーベルトってどんなことなのか
1)琉球大学 矢ヶ崎克馬先生
2)「放射線の線量と影響について(広島の場合)」厚生省(原子爆弾被爆者対策についてPDF)に加筆されたもの、現在は別の図に差し替えられている
3)出典 放射線被曝の歴史(中川保雄:技術と人間)
年間総被ばく線量の考え方は、多種多様です。
たとえば、外部被ばくだけの場合、空間線量0.114μSv×24時間×365日=998.64 これぐらいで約1,000=1ミリシーベルトとラフに考えられます。
けれど、この基準でさえ、十分とは言えないでしょう。
計測器は土壌から高さはどのくらいで計測するか‥小さな子どもたちなのか大人なのか、老人なのか。
さまざまな被爆状況が考えられます。
それで、いちばん、納得しやすいのが、矢ヶ崎先生の言葉ですね。
これだととてもイメージしやすいし、なんか恐いですね。
1ミリシーベルトで、ベラルーシは被ばく者認定。
という理由がわかりますね、
1ミリシーベルトまで被ばくしては、後遺症がでるから被ばく者認定なのです。
さて、広島の被ばく線量について距離と被曝量の関係の図が2つあります。
一つは、同心円状のものです。
爆心地から2kmまでが被爆者とされたもの。(100ミリシーベルト)とされています。
しかし、運動によって2.5kmまで拡大される。(年感想被ばく量20ミリシーベルト)
グランドZEROから3.25kmになってようやく一般公衆の線量限界1ミリシーベルトだと。
このように被ばくの基準の考えたの基礎になってるのは、ヒロシマ・ナガサキの被害をもとにされてることが多いのですが
いろいろな矛盾が指摘されてます。
それがグランドZEROから5kmまでの人々の障害発生率を描いた図です。
これによると、倦怠感、発熱、下痢、食欲不振、口内炎、吐き気、脱毛、紫斑などの症状が5km地点まで現れています。
原爆投下後、被爆者の調査は、アメリカ主導です。
日本人は占領下にあって口を出すことなどできません。
ここで、アメリカ軍合同調査委員会は、これらの症状の中で、被爆の症状は、「脱毛」「紫斑」「口内炎」を急性被ばくの症状と決めた。
これらの症状を急性被博徒決めたのは、2km以内で急速に減少してるから、「放射線障害はニkm以内の被ばく者のみにみられた特有な症状である」と結論づけられた。→2kmより外の人は「被ばく者」と認めず、その他の症状も被ばくと認められない。
(しかし、運動で、2.5kmまで放射線が届いた‥となります。
そして、それ以外の症状は被爆による急性症状とは認められませんでした。
すでに結論ありきの調査、解釈の変更、そのような条件で、被ばくの線量の本当の安全性というものが調べれば調べるほど、根拠がなくなっていくのです。(1945年9月までの急性死により、100ミリ、その後の10月から12月までの急性死はデータから除かれた、という不可思議な方法です。)
つまり、この事情を知れば、100ミリ安全説が崩壊せざるを得ません。
だから、わかったような気になるのがいちばん怖いです。
なぜなら、人工的な放射能は「武器」であることを、忘れてはいけないのです。
人間を殺傷する目的て投下され、アメリカは日本人に種類の違う原爆を2つ落としました。
ですから、武器としての殺傷能力はもとより、落とした後から被害がでるような武器を使用したという世界中からの批判を避けるために、後遺障害の研究には、大きな圧力があったと証言されています(肥田舜太郎医師、ご自身もヒロシマで被ばくされた)。
しかし、このような先に結論を持ってきて現象を削除するやり方は時間の経過とともに、さまざまな被ばくの被害と整合性がとれなくなってきて、アメリカも線量の見直しをしなければいけなくなってしまいました。
原爆などと違って、医療のX線などの被ばくは、被ばく線量が明らかですので、被害の因果関係が明らかになってきて、低線量の被害のデータもあちこちで出てきます。
さすがに100ミリ以下無害論はいくらなんでも、おかしい。
自然放射線の増加でも、妊娠初期の胎児には、小児がん、白血病の増加を示すデータもあらわれた。
さらにヒロシマ・ナガサキの被爆者たちに癌や白血病が1980年代に増加が始まった。
こうして何度かにわたって、ヒロシマ・ナガサキのデータも見直され
1985年、ICRPが、一般公衆は限りなく低く1ミリシーベルトと公表した。
低線量の被害を認めたように見えるが、私たちは、1ミリシーベルトまでの被爆を許容させられるというトリックの中に戻ってしまっただけではないか?
本来、そのようなものは子どもにも大人にも必要のないものだ。
また、ヒロシマ・ナガサキの研究も、被爆ばくの方々の被害はまだまだ確定的なものとも言い難い。
また、被害が明らかになれば、基準が変わっていく可能性もあります。
本当に、1ミリシーベルトまで一般公衆を被ばくさせていいのか?
チェルノブイリの法律では、そこまで被ばくしたら「被爆者認定」なのだから。
このようなことを書いてると、何かわかったような気になってしまいます。
けれど、中川保雄氏の同著を読めば、正直、軍の機密に関するもので発表されてるのは「いいかげんだな」という感想です。
チェルノブイリ法も、後遺障害が出てきて、どんどん基準が厳しくなっていきました。
まだ、原爆が投下されてから76年めに入ったばかりです。
遺伝的影響など、わかっていないことも多いのです。
しかも、内部被ばくに関しても、実際は広島の黒い雨の裁判が始まったばかりなのです。
解明されきったわけでも何もない。
ヒロシマ・ナガサキの人たちは、「就職や結婚に影響あるから黙ってるように」進められて、沈黙せざるを得ませんでした。
ですので、これは絶対に影響が出ない‥と言い切る人は、何か政治的状況がある人なのかもしれませんね。
核兵器という大変な機密、医学や医薬品、原子力産業、などなど。大きな利権とつらなる世界です。
すべての情報が私たちに提供されることはないと思ったほうが懸命です。
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原発事故の人間の被ばくを「正確」に測ることは不可能。事故の真っ最中の「初期被ばく」も計測できてなかった。