BLOG
12.242021
真実はどこに
先日、大阪で「真実はどこに」の上映会がありました。
終わったあと、少しZOOmで質疑応答‥ってお声をかけていただいたのです。
(★WHO世界保健機関と IAEA国際原子力機関が共同で開催した、2001年キエフ国際会議の模様を捉えた、とても貴重なドキュメンタリーです。)
この短い(50分ほど)ドキュメンタリー映画は、「科学者ののしりあいの現場」という珍しい場面で構成されていて、見ただけでは本当になんのこっちゃ‥これは、という混乱がやってくると思います。
私も最初見せていただいたときに(まだチェルノブイリの子どもたちの保養受け入れをしていたので)、あまりの内容の難しさに、「なんなんだ?これは」と理解できなかったのです。
なので、zoomで説明できるようなものでは到底なく、「陰謀の現場」を「陰謀」と説明すれば、いかがわしい「陰謀論」に受け止められてしまう。それはとても悔しい。
この映像をつくってくださった方のためにも、ぜひとも直接、お話したいと思って、一緒にミニシアターで鑑賞させていただきました。
人間が集まる‥ことでの集団での理解‥という珍しい体験を自らもさせていただいたのですが。
なかなか、ミニシアターを借りて、集って‥ということも、オミクロン株が出てきたので、またちょっと難しくなってきたかもしれないので、ここに少し、チェルノブイリへのかけはし‥的な理解と解説を残しておきたいと思います。
まず、この映画に出てくる、最悪のマナーの団体、IAEA(原子力発電売り込み隊長でありながら自称核の番人)、UNSCARE(核医学などの論文を自分の好みで取捨選択して受け取る団体)、そして、WHO(世界保健機構ですが、核被害に関して、独自の言論を述べないという協約をIAEAと交わしてる不思議な団体。モゾモゾ感はコロナでみなさんよくご存知。)、それと原子力・四天王の最後はICRPですね。被爆防護の基準などを決める科学者団体。
この4つの国際団体が、世界の核被害、核医学、原子力産業の発展のために、科学基準を牛耳ってる組織なのです。
おまえそこまでいうのか?と思われる方は、ぜひ、ドキュメンタリー映画をご覧になってくださいね。
「ちょっとこんだけ被害が出てるんですよ」っていう、核の被害について意見を述べてる科学者たちを、罵倒し怒鳴り、威嚇し、「俺達の言うことがただしいったら正しいんだ。」みたいな毒づく態度を見てください。
実は、IAEAはチェルノブイリフォーラムで最初に1991年に国際会議を開きます。
それから5年毎に、世界中に広がった、「原発いらない命が大事!」というムーブメントの火消しのために、必死で被害は放射能のせいじゃない、放射能を怖がる人たちが悪いんだ、という逆転の発想で責めてきます。
そして旧ソ連の「被害なんてウオッカ飲んでる間に収まる」といってた科学者たちと結託して、移住なんて必要ない。被ばく線量ははるかに低い、移住したストレスで病気になる、なんてことを言いまくっていました。
広島の放射線影響研究所の重松逸造が議長となって、被爆被害説を否定しまくっていた。
「小児甲状腺がんは放射能のせいとは言えない!」まで言っちゃってた。
しかし、旧ソ連の科学者たち(良心派としておきます)は、IAEAが被爆の被害を否定する先をよんで、「チェルノブイリ法」を成立させてしまいました。彼らがどんな高汚染地帯に住んでも大丈夫だと押し切ろうとしていた企みを防止して、年間1ミリシーベルト以上の被爆は、被爆者認定。5ミリ以上は避難の権利を与える画期的な法律をつくったのです。
小児甲状腺がんはその後もどんどん発症が増え続けて、1996年にとうとうIAEAは、「小児甲状腺がんは放射能が原因だ」と認めることになります。
はっきり言って、5年間も判断遅れて、ヤクタタズのくせに、「私達が、認めてやった!」IAEAにまつわる科学者たちの自画自賛に、うんざりします。(特に故・長瀧さん)
恥ずかしくないんでしょうか?
おーい、もう5年前にチェルノブイリ法つくって、子どもたちのいる家庭はどんどん避難しはじめてたんだよ~!
そして、このドキュメンタリー映画はさらにその5年後の2001年の会議の内容です。
主に核物理学者や、旧ソ連の現場の医師たちによって、当時のベラルーシの子供達の内部被ばくが原因で突然死やさまざまな病気を引き起こしてる‥という主張が提起されました。バンダジェフスキー氏という当時のゴメリ医大の学長をされたいた方の学説です。それは理論というより、子どもたちを実測して、あるいは亡くなった子供や大人の臓器のセシウムを計測した実測値から導きだされた現実。
パンダジェフスキーは約8年間投獄されてしまうことになります。
つまり、このケンケンガクガクの罵り合いの会議は、自称科学者四天王たちの「このぐらいの放射能なら影響ない、内部被曝なんて大したことない、考慮するのは外部被曝線量で十分」という中世に原発があったら、宗教家たちはみなそういっただろう、ということを言い続けるための、会議になってしまった。
誰がどうみても、科学的に質疑応答、議論などしていないのです。
黙れ!異論を言うな!そんなことあるわけがない!(すでに科学を放棄。科学というのは進化するものなのに)
というわけで、総会屋のような原子力科学者たちを見ることができます。
(映像に出てくる子どもたちは可愛そうでとても目をむけられません)
また、この4つの団体の科学者たちはグルグルと組織を回って、みんな仲良し、心がよく通じ合ってる的なことを故長瀧氏が言ってます。(nagataki)
彼ら科学者の名をつかったなにか得体のしれない集団が、国の放射能防護の基準をつくって、国を支配してるんだということ。国会議員でさえ、関与しない。
原発事故が起こった日本で、総理大臣が原発を止める権限を持ってないのです。
事故が起こったときに、責任はいっさいない「規制委員会」という組織が、原発の再稼働を決めています。
彼らはいったいどこから来てるんでしょうか?
一つはっきり言えることは、科学的に異論があるのに国民は「それおかしいだろ」といっても無視される存在だということです。すでに民主主義ではない。
どうです?陰謀でしょう?
科学もどきの連中に国が乗っ取られてる話‥なんです。
「真実はどこに」原題は「核の嘘」。
嘘でしょう?死の灰をあびても、影響ないなんて。
それにしても、ドキュメンタリー映画に出てたIAEAのゴンザレスが、福島原発事故のときにさっそく日本にやってきて、「心配いらない」って言って歩いてたのには驚いた。
福島県は事故のあと、すぐにIAEAを協力協定を結んじゃってるよ~。
意味不明に、ついでに福井県も。
なぜ、厚生省‥がこの事故のセクションから抜けて、国籍不明のIAEAが出張ってきてるんだろう。
この人達の尽力のせいで、科学は明治時代で止まってる。
最初から、被害者のことなんてどうでもええ。
核産業によいしょされ、いい顔して、自分たちを自称科学者といって、ちやほやされたいだけ。
迷惑ですよ。
バンダジェフスキー氏は、投獄されても内部被曝が心臓に影響を及ぼすことを警告し、日本の原発事故のとき、どれほど多くの日本人と子どもたちを救ったか‥。
内部被ばくの被害もわからない医学者たちって、ヤブでしょう?
頭だけじゃなくて、心も劣化してる。倫理のない科学は、人類にとって不親切で不良品。
そもそも、放射性ヨウ素で小児甲状腺がんになってるのだって内部被ばくじゃんね。
内部被ばくを認めたら、日々煙突から放射性物質を漏らしてるため、運転できなくなる‥。
そういうことのために、結果の方を捻じ曲げてる。
この図は、ベラルーシの医学アカデミーの故・ディミチク教授が、講演のときに使用していた、チェルノブイリ原発事故のあとの死の灰がどのように人間を被爆させたか‥の概念です。
言うまでもなく、外部からも、呼吸からも汚染された食べ物からも‥、汚染された水からも被害を受けます。
それを‥汚染の現場にいないIAEAが、「内部被ばくは大したことない」とギャンギャン騒いで、旧ソ連の核開発を勧めてきたような連中と結託してきた。
日本の原発事故では、あのようなギャンギャンとした議論は起こることさえなく、IAEAは福島県からデータをもらい、「あなたたちは大丈夫」と言い続けています。
しかし、時代が、黒い雨裁判で、微量の内部被ばくであっても影響を与えないということは言えないのだからと、76年経ってようやく、内部被ばくの外が認められました。